Column
浜通りに、私が尊敬する女性がいる
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南相馬フェスの実行委員長、nappoさん。
出会ってから、もう10年近くになるでしょうか。
知れば知るほど、「すごい人だなあ」と思います。
音楽ユニット「Taja」として、ガンダム作品の主題歌や挿入歌を手がけ、自ら歌う。上戸彩さん、柴咲コウさん、AAA、水樹奈々さんなどへの作品提供もしてきた音楽家です。
その華やかな経歴を知るたびに驚くけれど、私がいちばん尊敬しているのは、その才能と行動力を、人のために注ぎ続けているところ。
東日本大震災のあと、少年野球のボランティアをきっかけに南相馬と関わるようになり、東京・杉並から足繁く通っていたnappoさん。
地域のために歌を作り、子どもたちと歌い、その活動は、杉並と南相馬の子どもたちを歌とダンスでつなぐ「トモダチプロジェクト」へと広がっていきました。
そして2016年の終わりには、南相馬へ移住。
通い続けるだけでも大変なことなのに、暮らす場所まで移してしまう。
その想いを、そこまで行動にできること。
何度聞いても、頭が下がります。
nappoさんが、いつも話してくれることがあります。
浜通りには、伝統芸能や民謡など、もともと素晴らしいエンターテイメントのDNAがある。だから、ここの子どもたちの才能はすごい。その才能を、もっと開花させてあげたいのだと。
子どもたちの可能性を語るときのnappoさんは、とっても熱い。
本気で信じているんですよね。
そして、その才能を発揮できる場所まで、自分で作ってしまうんです。
でも、nappoさんが見ている可能性は、子どもたちだけのものではありません。
浜通りには、「歌いたい」という気持ちを胸に秘めている人がたくさんいるそうです。
ボイスレッスンなどで、ほんの少し背中を押すだけで、その気持ちがあふれ出すのだと。
私も、nappoさんが審査員を務めるのど自慢大会で、たびたび司会をさせていただいています。
出場する皆さんのレベルの高さには、毎回びっくり。
本当に、皆さんお上手なんです。
だから、nappoさんの言葉には、私も実感をもってうなずけます。
歌いたい気持ちも、表現する力も、すでにその人の中にある。
nappoさんは、その力を信じて、背中を押しているんですね。
復興を応援する方法は、いろいろあると思います。
nappoさんは、歌やダンス、エンターテイメントで人を笑顔にする。
自分を表現する楽しさや、「自分にもできる!」という自信を育んでいく。
笑顔とともに、自分自身の力を取り戻していく。
それが、nappoさんの応援のカタチなんだと思います。
南相馬フェスも、その想いが形になったもの。
私は第2回からMCとして関わらせていただいていますが、回を重ねるたびに、どんどんパワーアップしています。
「えっ、こんな有名な方まで来てくれるの?」
出演者の顔ぶれに驚くことも、たびたび。
音楽家として築いてきたつながりはもちろん、nappoさんの、人を巻き込む力がすごいんです。
しかも、その巻き込み方が、なかなかでして。
無茶振りに、周りはブーブー言う。
もちろん、私もときどき言います🤭
それなのに、結局みんな楽しんでいる。
大変だったはずなのに、また集まって、一緒にやっている。
気づけば、巻き込まれることが楽しみになっているんですよね。
私も、間違いなくその一人です。
nappoさんの夢は、みちのく鹿島球場をたくさんの人でいっぱいにして、野外フェスを開くこと。
そして、南相馬フェスを、全国に知られるフェスのひとつに育てていくこと。
大きな夢です。
でも、この人が言うと、いつか本当にそうなるような気がする。
毎回、そのエネルギーと想いと行動力に刺激をもらいます。
私も、もっと頑張ろうって。
そして、一緒に仕事をしたいと思う理由が、もうひとつあります。
nappoさんは、私の「喋る」という仕事を、きちんと仕事として扱ってくれるんです。
その敬意が伝わるから、私もプロとして、精いっぱい応えたいと思う。
だから私は、nappoさんや、そのファミリーからいただく仕事は、断らないと決めています。
ハードな現場でも、終わったときには、やっぱり「一緒にやれてよかった」と思う。
そして、また声をかけてもらえることがうれしい。
いつか、鹿島球場がたくさんの人でいっぱいになる日。
私も、その景色を一緒に見たいです。
きっとその日も、無茶振りにブーブー言いながら、マイクを握っていると思います。
……いや、観客のひとりかもしれないし、受付をやっているかもしれません。
どこにいるかは分かりませんが、間違いなく楽しんでいると思います🤭
浜通りに、私が尊敬する女性がいます。
これからも、その人の夢に関わっていたい。
そんなふうに、勝手に思っているのです。